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映画

映画「国宝」を観た感想

こんにちは!皆さん、映画「国宝」はもう観ましたか?
私はようやく見ました。歌舞伎を題材にした作品で、女形を極める男たちの物語。
ひとことで言うなら「複雑」でした。きっと観た人によって様々な感想を持つ映画なんだろうなと思いました。
ちなみに会社の同僚とは

国宝観たけど、よくわからなかったよね~

なんだか、難しい内容だったよね~

ってあっっっっっさい会話しちゃいました笑
いや、ホントはいろいろ思うところがあったんですけど、映画の感想言いあうと長くなっちゃう気がして、敬遠しました
社会人になってからはあまり観ていませんが、もともと結構映画観るのは好きで、一時期はAmazonPrimeの見放題の作品を制覇することも目指したくらいです(無理でしたが…)
今回は、そんな自称映画鑑賞趣味の私が先日観た映画「国宝」について感想を書いていきます。

この記事はこんな方へオススメ!

・国宝を既に観ていて他の人の感想を知りたい方。

・国宝は観てないけど、ネタバレ覚悟で内容を少しだけ知りたい方。
(ネタバレの気にしない方も一定数いらっしゃいますよね笑)

そもそも歌舞伎の前提知識

歌舞伎には大きく分けて二つの役柄があります。

  • 立役(たてやく):男性の役
  • 女形(おんながた):女性の役

歌舞伎では女性が舞台に立つことはなく、女性役もすべて男性が演じます。
なぜなら女性の歌舞伎が、風紀が乱れるという理由で江戸時代に禁止になったためです。
今回の映画は、この女形を極める男たちの人生を描いています。

また、歌舞伎の世界では血統が非常に重んじられます。
多くの場合、歌舞伎役者の息子がそのまま役者となり、父の名跡を襲名していきます。
名跡は家の誇りであり、芸の継承そのもの。
全くの素人が入ることは極めて稀で、歌舞伎の家系に生まれた者とそうでない者の間には、見えない大きな大きな壁が存在します。

キャスト(主要キャラクター)

  • 立花喜久雄(きくちゃん)【吉沢亮さん】
    長崎の極道「立花組」の息子。半二郎に女形としての才能を見出され、歌舞伎の世界へ。歌舞伎名:花井東一郎→三代目花井半二郎
  • 大垣俊介(しゅんぼう)【横浜流星さん】
    名門一家の生まれで、将来を約束された歌舞伎役者。きくちゃんのライバルであり親友。歌舞伎名:花井半也
  • (二代目)花井半二郎 【渡辺謙さん】
    俊介の父。歌舞伎名門一家の長人気歌舞伎役者であり厳しい指導者。しゅんぼうときくちゃんの2人の息子を厳しく指導。歌舞伎名:二代目花井半二郎→四代目花井白虎
  • 大垣幸子 【寺島しのぶさん】
    俊介の母。優しく、時に厳しく息子たちを指導している。
    実子のしゅんぼうを溺愛していた。
  • 福田春江 【高畑充希さん】
    きくちゃんの幼馴染で、きくちゃんを追って大阪へ。背中にタトゥーが入っている。大阪では恋人?のような関係だが、最終的には・・・・。
  • 吾妻彰子 【森七菜さん】
    最終的に、きくちゃんと一緒に大阪を離れることになるパートナー。

相関図はプロンプトを工夫したものの、イマイチだったので、こちらを見てください。
映画を見た人は分かると思いますが、本当に良くまとまっています。さすが公式。
https://ogre.natalie.mu/media/news/eiga/2024/1007/kokuhou_20241008_02.jpg?imwidth=1460&imdensity=1&impolicy=hq

画像はつけたいのはやまやまですが、著作権の絡みもあると思いますので、文字のみで。

以降ネタバレを含みます。映画を観てからお読みください!

あらすじ(ネタバレあり)

【少年編】
長崎の極道「立花組」の組長の息子として生まれた立花喜久雄(きくちゃん)
新年会で女形のような演技を披露し場を沸かせたところ、その才能を歌舞伎役者・花井半二郎に見出されます。
しかしその直後、新年会が襲撃され両親を失い、親族もいないため大阪の花井半二郎に引き取られることに。
迎え入れる大垣家は半二郎以外は反対。
特に俊介の母・幸子は当初全くの素人がいきなり歌舞伎の世界に入れるはずがないと喜久雄の入門を拒否していましたが、半二郎の説得で同居と稽古が始まります。
厳しい稽古の中で才能を開花させた喜久雄は、俊介と親友になり、晴れの舞台で成功することで「東半コンビ」として世間から注目される存在に。
(東一郎・半也の頭文字をとって東半)

【青年編】
転機は、半二郎が事故で舞台に立てなくなった時。代役に抜擢されたのは喜久雄。
父が選んだその判断に俊介は深く傷つき、喜久雄の晴れ舞台を観て実力の差に打ちひしがれ、家出して歌舞伎界を離れることに。

【大人編】
その間に喜久雄は大活躍し、ついに三代目花井半二郎を襲名。
しかし過去の素性(二代目が暴力団の息子を引き取ったこと)やスキャンダル(実は春江との隠し子がいた)が暴かれ、世間からの目(実の息子から地位を奪い取ったのではないか?という疑惑)によって、喜久雄の地位は失墜してしまいます…。

これ以上書くと長くなっちゃうんでこんなもんで。
まあとにかく色々な感情がぐちゃぐちゃでした!!

主人公「立花喜久雄」(きくちゃん)

  • 才能と努力でのし上がった男。
  • 俊介と「東半コンビ」として人気を博す。
  • 歌舞伎スターとして注目される中、春江との子を授かる。しかし、世間には公表できないため、春江が隠し子としてかくまうことに。
  • 三代目花井半二郎を襲名するも、血筋による壁を痛感。また、花井半二郎が本当に愛していたのは今この場にいる自分よりも歌舞伎界を離れた実子の俊介だったことに、嫉妬を強く感じていた。
  • 吾妻彰子と大阪を離れることになるが、歌舞伎の道を諦めきれず、その感情が爆発し、自暴自棄になり別離。(その後二人が復縁することはなかった)
  • 再び舞台に戻り「半半コンビ」で復活。
  • 最終的には半半コンビとして実力が再評価&俊介も病死してライバルが不在になったこともあり、念願の人間”国宝”に。

まとめ
途中の血筋によるどうにもならない現実が、見ていて本当に辛かった…。
また、三代目花井半二郎襲名式で感じた嫉妬は、名演技だった。
最後は報われてよかったが、彼の人生はこれで本当に幸せだったのか?

ライバル「大垣俊介」(しゅんぼう)

  • 生まれながらの名家のエリート。これまでは名優の子であるから、失敗をしても許されてきた。
  • しかし、きくちゃんの登場により立場が揺らぎ、酒に溺れる日々。
  • ついに喜久雄との実力の差により、代役の座を奪われてしまう。
  • 代役を奪われた件がショックで家出し、行方をくらますが、父の死をきっかけに歌舞伎界に復帰。
  • 結婚を約束していた相手とも復縁し、歌舞伎・生活面ともに充実していく。
  • 遅咲きの新人として少しずつ再評価されていくが、志半ばにして病死。

まとめ
高いプライドを打ち砕かれながらも、最後にもう一度戻ってきて一花咲かせた姿に拍手。
しかし、途中の父に選ばれなかった現実はとても厳しいものがあったと思う。
また、親の死に目に会うことができず、かわいそうだった。

二代目花井半二郎

  • 名優であり、厳しい指導者。
  • 息子を案じつつも、代役の件で芸のために非情な決断も下す。
  • 最終的には四代目花井白虎を襲名し、歌舞伎をやり切った。
  • しかし、最後の死に目には息子に会いたかった。

まとめ
親子愛。死ぬ間際は「しゅんぼう」を連呼していた。最後にもう一度会えたらよかったのに…。そして、本当は三代目花井半二郎も俊介に継がせたかったに違いない。
代役の件で俊介に悔しい思いをさせて、そこで頑張らせることで更なる成長に期待したのではないか?子育ての難しさも痛感した。

大垣幸子

  • 夫の半二郎と息子たちを支える良い妻
  • 周りの方への配慮も欠かさない。良い裏方だった
  • 歌舞伎のことも理解し、息子たちへの指導には熱がこもっていた

まとめ
母の愛情と嫉妬が複雑に絡み合う存在だった。母親としては「歌舞伎の実力うんぬんよりも実子である俊介を優先するのは当たり前ではないか。」ということを何度も夫と喜久雄に訴えたが、その願いは届かなかった。

きくちゃんの人生は果たして幸せだったのか?

人間国宝となり、代表演目の「鷺娘」を踊った後に見た景色は、彼が求めた最終到達点だったのかもしれません。
しかし、春江や娘と穏やかに暮らす未来もあったはず。
歌舞伎に全てを捧げた人生、それを幸せと呼ぶかは観る人次第です。
私としては、穏やかに暮らす結末が見たかったですが…。

登場人物それぞれの葛藤

誰もが劣等感や悩みを抱え、それが物語に深みを与えていました。
個人的には、きくちゃんと俊介の関係が「ジョジョの奇妙な冒険」第1部のディオ・ブランドーとジョナサン・ジョースターの関係を彷彿をさせますね( ;∀;)
きくちゃんは悪者じゃないけどね。

まとめ:感動!とかそんな簡単な言葉では言い表せない。

「才能」「嫉妬」「生まれながらの血統」「愛情」「人間臭さ」など、様々な描写が見られた。
感動とか、スッキリする感じではないけど、間違いなく名作。観てよかった!
これは絶対に流行る。(というかもう流行ってますね笑)
もう一回観たい!渡辺謙さんも、なおさら好きになった!最高の俳優さんです。
皆さんも是非見てみてね( ;∀;)

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